「一生に一度はお伊勢参り」って聞いたことありませんか?
江戸時代から始まったといわれている伊勢神宮の集団参拝。江戸時代の人にとっては、人生で一度は訪れたい場所としてあこがれのスポットだったようです。
そんな伊勢神宮ってどんな神社で、どんな方におすすめな場所なのかについてまとめてみましたのでご紹介します。
伊勢神宮ってどんな神社
「お伊勢さん」「大神宮さん」と親しく呼ばれる伊勢神宮は、正式には「神宮」といいます。
ーーー伊勢神宮 公式ホームページより引用ーーー
神宮には、皇室の御祖先の神と仰ぎ、私たち国民の大御祖神として崇敬を集める天照大御神をお祀りする内宮(皇大神宮)と、
衣食住を始め産業の守り神である豊受大御神をお祀りする外宮(豊受大神宮)を始め、14所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所の所管社があります。これら125の宮社全てをふくめて神宮といいます。
内宮・外宮の2宮が正宮と呼ばれ、それぞれ下記のように別の神様をお祀りされています。
外宮(豊受大神宮):豊受大御神
内宮(皇大神宮):天照大御神
外宮にお祀りされている豊受大御神は、食物・穀物を司る女神様。自然で言うと母なる大地(特に土壌や水など)の植物の実りにつながるものを神格化した神様のようです。
内宮にお祀りされています天照大御神は、太陽を神格化した神様。自然で言うと太陽を神格化したものとも言われます。
※天照大御神が女性という表記は残っていないとされていますが、女性として扱われているやり取りが残っているため一般的に女神と言われているようです。
「伊勢神宮(神宮)」とは、全125社を含めた宮の総称を指します。伊勢神宮は「~にご利益がある。」というような1つの宮や神様ではありません。
また、日本全国の神社本庁の本宗(ほんそう)でもあります。
伊勢神宮どんな時に参拝したほうがいいの?
思い立ったが吉日
気になったときや話に興味を持った時に行ってみるとよいと言われています。伊勢神宮を参拝した日はその人にとっての吉日だといわれています。思い立ったが吉日とも言いますので、思い立った時に行く事ができる機会があれば参拝してみてください。
伊勢神宮は「神恩感謝」を伝える場
伊勢神宮は「神恩感謝」を伝える場と言われていますので、お願いや頼み事などは基本的に行わないと言われています。参拝する際には感謝のみを伝えます。今生きていることへの感謝から、親しい人との関係や出会い、仕事などなど。ただただ、感謝を伝えます。
うれしいことがあった方、これから何かに挑戦する機会に恵まれた方、何かもやもやとすることがある方は感謝できることを思い出す場としてなどなど、人それぞれですがなにかに感謝をするタイミングがなかった人にも、思い出してもらうタイミングとしての参拝をおすすめします。
伊勢に関する情報をなんだかよく目にするという方、特にこの記事をご覧になっている方やそのお知り合いの方の中で、参拝したほうが良いよと神様からのお知らせが届いている、参拝のおすすめの時期が来ているかもしれません。
日程調整が可能でしたら、ぜひご参拝をご検討ください。
伊勢神宮で願い事をするときは
伊勢神宮ではお願いごとができないの?というと、お願いをするお宮はあります。本宮ではお願い事は推奨されませんが、荒御魂(あらみたま)が祀られている別宮では個人的なお願いもできます。伊勢神宮は複数の社殿やお宮がある複数柱をお祭りしている神社です。
自身で努力と研鑽を行い、その上での祈願であれば必ず叶うとも言われているようです。
※神様がおわす社はすべて撮影禁止となっていますのでご注意ください
お伊勢参りって?
一般的な「お伊勢参り」は1度の参拝で正宮の2宮(外宮・内宮)に参拝することを指しています。
外宮を先に参拝し、その後内宮を参拝するのが古来の習わしです。
天照大御神が宮司に外宮から先に祭るようにと言われた事から始まったという説もあります。
1度の参拝で2社をお参りすることを知らないツアー会社では内宮だけを参拝されることもあるそうですが、「片参り」は縁起が悪いとされているようですので避けましょう。
ここは昔から祓いの場所で、参拝する前に先ずこの五十鈴川(御裳濯川もすそがわ-とも いう)の清流です。
身も心もきよめ、さわやかになって大宮にお参りするのが古来からのしき たりです。
125社に全部お参りしなくていいの!?と驚かれるかもしれませんが、正宮の2社と正宮の近くにある別社に参拝される方が多いかと思います。
1回の参拝では125社すべてを回りきらづとも大丈夫です。ほとんどの方は1度の参拝では125社を回らない方のほうが多いかと思われます。
すべての社をめぐり、参拝したいという方は125社めぐりという企画があり、年3回に分けて行われているようですので、こちらに参加されてもよいでしょう。
時間があれば、正宮を参拝後は正宮の近くにある別宮も参拝するのもおすすめです。
外宮・内宮間の移動はどうするの?
実は、外宮と内宮には結構距離があります。(約5.5㎞)
歩くのはつらい距離ですので、特に理由がなければ定期便のバスが安くて定時で利用できますの時間帯にもよりますが、本数も多いのでバスの利用をおすすめします。朝早くから参拝される方も多いので、本数は少ないですが朝早くから定期便が出ています。急ぎの場合や混雑している場合や3人以上で割るとバスと同じくらいの料金になる場合などにはタクシーを利用してもよいでしょう。
参拝方法
ここでは簡単に2つの作法を紹介します。
手水の作法
手水では手を洗い、口をすすぎます。手や口を洗い清めることは禊を簡略化した儀式です。身も心も清め、清々しい気持ちでお参りください。
右手で柄杓ひしゃくを持ってたっぷりと水をくみ、左手に清めます(水をかけます)。柄杓を左手に持ち替えて、右手を清めます(水をかけます)。再び柄杓を右手で持ち、左手で水をうけて水をため、手にたまった水で口をすすぎます。(※柄杓は直接口につけません。)改めて左手を清め(水をかけ)柄杓の残っている水で柄杓の柄えを洗い清め、元に戻します。
参拝の作法(二拝二拍手一拝)
神前に進み姿勢を正します(背筋を伸ばし、力を抜いて1度自然な深い呼吸をしして体の不自然な力みを解きます)。背中を平らにし、腰を90度に折り、2回深いお辞儀をします。胸の高さで両手を合わせ、右指先を少し下にずらします。肩幅程度に両手を開き、2回拍手を打ちます。ずらした指先を元に戻し、最後にもう1回深いお辞儀をします。
この他、参拝方法やマナー、モデルコースなど、伊勢神宮の公式サイトが写真付きで丁寧に書いてありますので下記もご参照ください。
参拝の作法とマナー
モデルコース
服装
服装は何を思って参拝するかにもよりますが、神様に感謝を伝えに行くにふさわしい節度を持った服装で参拝しましょう。
基本問われるのは正装です。
神宮参拝時の男性の服装
モーニングや紋付き袴
次点で、背広(ネクタイ着用)。黒または濃紺のスーツで上下揃いのもの、袴。
神宮参拝時の女性の服装
独身女性は振袖
既婚女性は紋付留袖
次点で訪問着 黑留袖 (も可でした。)
がよろしいそうです。つまり、準礼装以上の服装が求められます。軽装でも通常の参拝は可能ですが、特別参拝や神楽舞などの参拝は節度を持った服装でないと参拝させていただけない場合もあるそうです。
参拝の細かなルールなどは現地に行くと、驚くほど多くの場所で案内が書かれています。お近くにお住まいで比較的簡単に参拝できる方はまず現地に行ってみることもよいでしょう。
おすすめの参拝時間
早朝が参拝に適した時間と言われています。朝6時頃などは特に空気が澄んでおり、気持ちの良い参拝ができることでしょう。伊勢神宮に関する記事を開いていくと朝に参拝することをおすすめしている記事も多くあります。私も朝に実際に参拝してみましたが朝の時間帯は人が少ないため自分自身と向き合うことや神様を想う時間としても朝がよろしいかと。
バスなどでの団体ツアーなどで9〜10時以降に多くの参拝客で賑わいだします。その前に外宮だけでも参拝を終えて内宮に移動できると良いかもしれません。
実際に参拝しての感想
実際に行ってみると道や建物の方角が考えられているため、目に入る光と影などがきれいに映り、見え方についても考えられていると感じます。日の出が境内に入る橋の間から登ってくる写真などもネット上に多く見られるのもその一つです。(鳥居から日が昇る季節には限りがあります。)
参考:Google 画像検索(伊勢神宮 日の出)
配置や光や影を一つ一つを注意深く見ていると、人の心遣いや伊吹を感じ、積み重ねられた歴史を感じることもできます。
ホテル・旅館の選び方
外宮に早朝に迎えるように、外宮に徒歩10分以内の場所を選ばれると、早朝に移動がしやすいのでよろしいかと。
私も、一度起きるのが少し遅れてしまいましたが、焦らずに参拝ができました。
ホテルの検索は、個人的には絞り込みがしやすかったのでじゃらんnet がおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
個人的に神宮に参拝したとき、帰るときには新しく何かが始まるワクワクした気持ちになっていました。
私が参拝した時、自分達を植物の種のようだと感じました。外宮が大地、内宮は太陽。ではあなたは何か?私という種を、外宮という大地ではぐくんでいただき、内宮という太陽で温かく包んでいただいた。そうしたら、きっと「芽吹く」のではないでしょうか。
神宮は参拝した日が吉日だと言われています。新たな種が芽吹きを迎えたからかなと感じました。参拝するときは感謝の言葉を伝えなさいと言われています。今までの人生を経て、種となり、これから芽吹きを迎えるあなた。これまでの人生とこれからの人生を感じ、心に思うのもまた感謝ではないでしょうか。
あなたという種が芽吹き、感謝の多く幸せな人生をお祈りします。
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