「和」|プラスする・理解して・取り入れて行動し続けて習慣化する

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和する

「忘る」

「わする

日本語には言霊があると信じられています。同じ音ですが、全く異なる言葉。日本の文化のもととなった「大和国」その国の由来となっている「和」。古の日本人が、同じ音の言葉に意味や共通の何かを見出し、敢えてその言葉を用いた。その続きが私達現代に伝わる日本語になっています。

日本の古い言葉の表記を基に作られたのがカタカナであるとも言われていますねご存知ですか?

そんな昔から使われていた言葉でも古くから使われている「和」。その意味を深く掘り下げて振り返ってみましょう。

1.「和」とは?

+ 和 ◯+

数学の「+(足す)」「ー(引く)」「×(かける)」「÷(割る)」などの記号と同じ意味の日本語です。

つまり、「和」とは「+(足す)」することです。自分の中にほかの人やものの考え方や経験を理解して、自らに足して、積み重ねて行くこと。受け入れることです。

2.「和する」とは?

価値観や意見を足すということ。

自分ひとりだけだと、価値観や物の考え方は自分が見たものだけしか得られません。自分と関わりがある人、産み育ててくれた親であったり教育をしてくれた先生方など、あなたの考えの中にはあなたに影響を与えてくれた人の価値観や意見が含まれているのです。

3.和することで起こること

「和する」ということはキリスト教では、「隣人を愛せ」という言葉にも通じます。

愛するということは、まず相手を理解することが最低限必要です。相手が大切にしているものをゴミとしてしか認識できない人は、相手の大切にしているもののことをどう扱うかというとゴミとしてしか行動できません。

だって、ゴミだと思っているからゴミ箱に入れてしまうんです。だから、相手の大切にしているものを大切に扱うために、相手の価値観を理解する必要がありますよね。

理解しようと努力してくれる人、話を聞いてくれる人に多くの人が好感を持つのは、理解してくれようとしてくれていること、大切なものを大切に扱ってくれる人であるため好感を抱かれるんです。

そう、和することで、人の大切なものを大切に扱う人になります。人から好かれる人になるのです。

4.「忘る」とは?

フリスビーを考えずに追いかける

「忘る」の意味は、記憶からなくす。意識からなくす。というものはご存知ですよね。

日本の文化に神社参りや年中行事などがあります。それぞれの行事の始まりや意味などを意識している人はどれだけいるでしょうか。私はほとんどわかりません。けれども、どういう時にするのかは知っている。

七五三であれば、7歳と5歳と3歳のお祝いや厄払いを行うこと、地鎮祭は家を建てる時にするお祓い。

どういった理由で行っているのはよくわかりませんが、やったほうが良いことなんだろうなってなんとなく感じたり思ったりします。

これは「忘る」ことです。親和。融和。という言葉もありますね。溶けて一緒になっていること。考えなくてもそうすること。

行動の本当の意味はわからないとしても文化として、習慣として行動として行うこと。それは、その行動を大切にしていた人や社会があり、それを理解した人たちがいて、その人達の願いや価値観を私達現代の人間が考えずに受け入れて行動している。そう、和しているのです。

相手の大切にしているものを考えずに行動ができるようになっていること。それが「忘る」ということです。

5.君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず

ここで、今回の記事を書くきっかけとなったことわざを見てみましょう

「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」

優れた人物は、相手の考えを自らの考えに人の考えや価値観を足すが、自らの考えを捨てて相手の考えに上書き保存するようなことはしない。

取るに足らない小物は、自分の考えを捨てて上役の人の考えを鵜呑みにして、相手の考えを自らに加えたり取り入れて考えたり行動することをしない。

相手の考えを聞いたままに行動することは、相手の理解をせずに言われたままに自分の考え方で行動することになりがちです。また、相手の考えをそのまま完璧に取り入れてしまったとしても、発展がなく価値が低いのです。

6.和することの大切さ、日本人の大和魂とは

和とは「+(足す)」ことだとお話しましたが、「大和」とはどういう意味なのかご存知ですか?

昔の日本は、複数の国家や民族が暮らしていて、その国家と民族が混じり合い、お互いを受け入れ合って大きな和合を為し、一つの国を作り出しました。

それが「大和」という国でした。

相手を理解して受け入れるということは、相手が行動する理由や基準を認識して、同じ基準値で考えた時に取りうる相手が考えざるを得ない状況や対応を行うということです。

商業の国では利益を基に相手にとって考えざるを得ない状況や対応を行う。その先に、融和や相手への尊敬をおける選択肢や思考を提案できるように準備する。

今の自分基準ではなく、相手を和した先の基準で考える必要があります。

和した先にある未来の価値やワクワクを基準にして、国通しや人通しの融和を作る行動や価値基準を以て望みたいですね。

7.人の多様性を現代の価値として伝える

和するとは、自分に足すことだとお話してまいりました。それは自分の中に蓄積してきた経験や価値観を自らに加えて、従来の価値観や基準と照らしてより良いものを作っていく。

神の声を届けたとされるイエス・キリスト、悟りを見出し広めた仏教のブッダのように、自らの学びを人にそれぞれのタイミングで伝えようと教えていったものもあれば、その素晴らしい教えを伝えることができる人自身が稀有な存在であるからこそ、以降の多くの人にその考えと視点を伝えようとして書き記した人達もいます。

口伝と書伝では口伝のほうが多くを伝えられたりタイミングに併せて適切なものを伝えることができる反面、書伝は多くの人には伝えることができるというそれぞれの特性が異なって存在しています。

正解は受け取りての中にあります。あなたの行動に正解は有りません。

あなたの行動が、あなたが考える受け手のためになるものであればそれでいいと思います。

大切な人をなくして、ずっと後になっても大切な人が大切にしていたものは捨てずに大切にしていたり、譲り受けて子に孫にとずっと受け継がれていくものであったりします。

あなたが誰かから受け継いで、あなたが日々感じていること。その価値観を教えてくれた誰かや何かがきっといます。

その価値観や行動自体が、あなたが誰かから愛され、誰かを愛して受け入れた結果です。意味を忘れても、大切だと思うことは続けてください。

忘れることでも、行動は続いていること。習慣として取り入れること。

あなたはいろいろなものから、大切なものを日々受け取っている。その中であなたの大切な人が生きている。それが和するということです。

あなたとあなたの大切な人に強い絆が繋がりますように。

新生人

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